2015年 アジア系アメリカ人リーダー訪日プログラム

助成:

SPF_EN_blue.jpg
2015年度参加者(東京都庁にて)

米日カウンシルは、日米関係に関わりを持ち造詣の深いアメリカ人リーダーの構成を多様化させ続けていくことが重要だと考えています。現在、アジア系アメリカ人が州議会議員に選出されるケースが増えてきており、このような議員たちは自らの選挙区で影響力が強く、またそれぞれのコミュニティーで積極的に活動を展開しています。米日カウンシルは、アジア系アメリカ人リーダーたちと連携して、米国の立法機関において日米関係についての理解を広め、また多様なアジア系アメリカ人リーダーたちと日本の政界、政府、ビジネス界、市民社会のリーダーたちとの繋がりを醸成することが重要だと考えています。

参加者はプログラム終了後、国際・米国内・各地域と広範囲に亘る米日カウンシルのネットワークとのつながりを維持することによって、日米関係において活発な役割を果たし続ける機会に恵まれます。米日カウンシルも全米州議会議員アジア太平洋系アメリカ人幹部会と州議会全米協議会との連携を継続していきます。参加者が日米関係への関わりを深めるためのネットワークはすでに整っており、米日カウンシルは参加者のつながりを持続させるよう、後押しをしていきます。

2015年度プログラム

2015年度のプログラムでは、6名のアジア系アメリカ人の州議会議員が9月25日から10月3日にかけて訪日しました。一行は、東京と京都を訪問し、日本の政治・行政のリーダー、企業の幹部、非営利組織のリーダーと面談して意見交換を行いました。

参加者

  • フーンヤン・ホップグッド  –  ミシガン州上院議員
  • スコット・カワサキ – アラスカ州下院議員
  • マーク・ナカシマ – ハワイ州下院議員
  • キーシャ・ラム – バーモント州下院議員
  • クリセルダ・ヴァルデラマ  –  メリーランド州下院議員
  • アービン・エン – オクラホマ州上院議員

フーンヤン・ホップグッド氏 
ミシガン州上院議員

1976年にホップグッド夫妻(ダイアン(クリス)とロリー(故人))の養子となり、ミシガン州テイラーに在住。現在もスンフワ夫人と子ども2人と共にテイラーに在住。州下院議員を6年間、上院議員を4年間勤めたのち、2014年11月4日のミシガン州上院議員選挙で2度目の当選を果たした。選挙区は、ウェストランドのダウンリバーおよびウェスタンウェイン地区、ブラウンズタウン、フラットロック、ロックウッド、ベルビル市、ロミュラス、テイラー、ヒューロンタウンシップ、サンプタータウンシップ、ヴァンビュレンタウンシップ。

ホップグッド上院議員は歳出委員会に所属し、農業・地方開発、環境問題、天然資源、K-12学校支援・教育予算の各小委員会で少数党副委員長を務めている。また、健康政策委員会のメンバーでもあり、エネルギー・テクノロジー委員会および運輸委員会では少数党副委員長を務めている。政治家としてのキャリアを積むなかで、立法に関係するさまざまな問題に取り組む機会を得た。州上院では教育、エネルギー、テクノロジー、環境問題に重点的に取り組んでいる。


スコット・カワサキ氏
アラスカ州下院議員

日系アメリカ人かつ中国系アメリカ人。両親が東京大学の院生で奨学金を受けながら教育助手として勤務中に東京で生まれた。アラスカ州フェアバンクスで育ち、アラスカ大学フェアバンクス校で生物医学の学士号を取得。

大学卒業後にフェアバンクス市議会議員に初当選し、市議を2期務めた。最年少かつ日系アメリカ人初の市会議員だった。2006年にアラスカ州下院議員に選出され、日系アメリカ人初のアラスカ州議会議員となった。

カワサキ下院議員は州下院財政委員会に所属。天然資源管理、エネルギー、環境に関連する諸問題について、民主党の幹部会でリーダー的役割を果たしている。余暇には旅行、釣り、ハイキングなど、アラスカの自然を楽しんでいる。


マーク・ナカシマ氏
ハワイ州下院議員

2013年度より州下院労働・雇用委員会の委員長を務めている。委員長として、勤労者の権利を守る活動に取り組み、2014年には最低賃金法案を起草した。この法案は、オバマ大統領の課題に対応するもので、ハワイ州の最低賃金を1時間当たり10ドル10セントに引き上げることを内容とする。

ナカシマ下院議員は、ハワイ州が経済面での自給自足と安定を達成するためのカギとして、同州が輸入炭素系燃料への依存をやめる必要性を訴えてきた。この目標を達成するために、再生可能なエネルギー資源を活用する水の電気分解による水素の製造や、経済政策の基盤として広く水素を重視する経済の開発を促進している。

2014年11月4日の州下院議員選挙で、投票総数の75%を獲得し、4回目の当選を果たした。


キーシャ・ラム氏
バーモント州下院議員

バーリントンのチテンデン6-4地区を選挙区とするバーモント州下院議員。28歳のラム下院議員は、バーモント州で最年少の民主党・女性議員。州下院天然資源・エネルギー委員会に所属。これまでに、歳入委員会、一般・住宅・軍事委員会を経験してきた。

議会が閉会中は、バーリントン市のコミュニティ・経済開発室で、市民参画専門家として働いている。また、コミュニティ全体センター、エマージ・バーモント、バーモント大学の理事も務めている。

ラム下院議員は業績を高く評価され、モリス・K・ユーダル、ロナルド・E・マクネア、ハリー・S・トルーマンの各スカラー、およびオックスファムの気候変動アンバサダーとして認められている。


クリセルダ・ヴァルデラマ氏
メリーランド州下院議員

クリセルダ(クリス)ヴァルデラマ氏は献身的で仕事熱心な、評価の高い議員として知られている。かつて州下院議員を務めた父、デイビッド・M・ヴァルデラマを範として、議員となって地域社会に貢献したいという夢を追求してきた。初当選は2006年で、現在は3期目。選挙区はメリーランド州下院第26選挙区。

州下院司法委員会に8年間在籍したのち、現在は経済問題委員会に所属し、労働者災害補償小委員会の委員長、および労働者災害補償・保険監督合同委員会の下院委員長を務めている。2010年には、下院議長から多数党院内副幹事に任命された。

ヴァルデラマ下院議員は、生まれた時から今日まで、第26選挙区およびプリンスジョージ郡に居住。オクソンヒル高校を卒業後、ソールズベリー大学で呼吸療法の学士号を取得。ローリングズ特別奨学金を受けて学んだ。


家族は夫と子供2人。

アービン・エン氏
オクラホマ州上院議員

2014年にオクラホマ州上院議員に選出された。上院唯一の内科医、そしてアジア系アメリカ人では初めて議員に当選した。

1954年に台湾の台北で生まれ、家族で1960年に米国に移住し、オクラホマ市に居を定めた。9歳のときに、両親や兄弟とともに米国籍を取得した。

1977年にオクラホマ大学で動物学の学位を、次いで同大学医学部で医学士号を取得。20年以上にわたり心臓麻酔専門医として働いてきた。

オクラホマ州では今年、自動車運転中の携帯メールを禁止する新たな法律が制定され、エン上院議員はこの法案を支持した。また最近、オクラホマ州家庭医学会から「今年の最優秀議員」に選ばれた。

28年前に結婚したパム夫人との間に5人の子どもがいる。オクラホマ市のクライスト・ザ・キング・カトリック教会の教会員。


パネル・ディスカッション

上記6名の議員は、9 月28日(月)に立命館大学におけるパネル・ディスカッション(立命館大学共催、日米研究インスティテュート(USJI)後援)に参加しました。政治家として歩んでこられた様々な道のりについて、リーダーシップの多様化という観点からお話しいただきました。

パネル・ディスカッションの概要報告(英文のみ)につきましては、こちらをご参照ください。 スピーカーのリストについてはこちらをご参照下さい。

写真

2015年度プログラムの写真につきましてはこちらをご覧下さい。