アメリカ史上最大の火災災害を受けたマウイの高校生が、東日本大震災の復興から学ぶ
東日本大震災の際にTOMODACHIプログラムに参加した当時の中学生が、団体を立ち上げ宮城の復興に協力、本プロジェクトにも運営協力にて参加
公益財団法人米日カウンシル-ジャパン(本部:東京都千代田区、代表理事:スザンヌ・バサラ)が在日米国大使館と主導する官民パートナーシップ「TOMODACHIイニシアチブ」は、米国ハワイ州マウイ島の高校生の、宮城県東松島を中心とした東北エリアにおけるリーダーシップ育成プログラム「TOMODACHI Kibou for Maui Program」を3月17日(日)から3月24日(日)の期間にて実施します。
なおマウイの復興は長時間かかることが予想され、長期的なコミュニティの発展・支援とするために、同規模のプログラムを24年夏にも実施致します。
東日本大震災の際の「トモダチ作戦」の支援を忘れず、アメリカに恩返ししたい
TOMODACHI Kibou for Maui Programはアメリカの歴史上最も壊滅的な火災とされるハワイ・マウイ島山火事で被害を受けた高校生を多角的に支援する人材育成プログラムです。東日本大震災の際に「トモダチ作戦」として日米同盟を通じて米国からの支援があったように、「TOMODACHIイニシアチブ」を主導している当財団としてマウイの復興の支援ができればと外務省からの委託を受けてプログラムを立案しました。
マウイ島内の公立学校から3,000人近い生徒が避難し、現在も離島に避難生活を送っている家庭も多いなか、マウイ島の高校生に新たな希望を与え、2011年3月11日の東日本大震災から復興を辿ってきた東北で様々なことを体験し、現地の人々との直接的なつながりを提供します。
プログラムでは東北のなかでも、持続可能な観光地の国際的な認証団体「グリーン・デスティネーションズ(Green Destinations) 」のGREEN DESTINATIONS TOP 100にも選ばれた東松島を中心に、観光地としてどう復興を辿り、自然災害にどう対峙したか学び取ってもらうワークショップや農業や漁業など東北の自然を活かしたワークショップを予定しています。最終日には各自プレゼンテーションでプログラム全体を通して感じたことや学んだこと、マウイでどのようにリーダーシップを発揮するか発表してもらいます。
TOMODACHI Kibou for Maui Program
- 内容:マウイの高校生に向けたワークショップ、リーダーシップ学習、文化・現地交流、懇親
- 場所:宮城県東松島市・石巻市・宮城郡松島町・牡鹿郡女川町
- 日程:3月17日(日)〜3月24日(日)
- 参加者:マウイの高校生11名
- 運営:公益財団法人 米日カウンシル-ジャパン TOMODACHIイニシアチブ
- 協力:一般社団法人ODYSSEY、ハワイ日本文化センター
- URL:https://usjapantomodachi.org/ja/programs-activities/entrepreneurship-leadership/tomodachi-kibou-for-maui-program/
滞在中のアクティビティ
- ウェルカムセレモニー
- ワークショップ
- 一般社団法人ODYSSEYによるクリティカルシンキング・デザイン思考
- 自然とエシカル:自然災害に直面したときのリーダーシップ
- 日本の漁業の歴史と気候変動
- 里海をコンセプトにした森体験
- アクションマッピング
- リーダーシップ
- 女川訪問
- TOMODACHIアラムナイとの対話
- 東北の高校生との交流
- プレゼンテーション
- その他懇親、食文化体験など
過去のプログラムイメージ
東日本大震災直後、最初のTOMODACHIプロジェクトの参加者が地元に帰って復興の担い手に。本プロジェクトにも参加
2011年3月11日、東日本大震災が発生した際、日米の様々な政府や団体が、ハワイで最初の TOMODACHIプログラムとして、「ハワイ・レインボーキッズ・プロジェクト」を実施しました。
最初の集団(22名)は、わずか震災後4 ヶ月後の 2011 年 7 月にハワイに到着し、子どもたちはハワイで一生の思い出を築き、なかには大学の学位を取得するためにハワイに戻った学生もいたほどです。参加者の多くは、東北を復興させる未来の世代の一員となるために東北に戻り、東北の復興を支援する一般社団法人ODYSSEY共同代表理事を立ち上げた成澤みく氏は、13年越しにプロジェクトの運営のひとりとして「TOMODACHIイニシアチブ」に帰ってきました。
成澤みく
ハワイ大学マノア校平和紛争解決学卒業。明治大学教養デザイン研修科修了(平和環境)。現在、東北大学大学院環境科学研究科博士課程に在籍。専門は海洋環境人類学・環境倫理学。パラオ共和国海洋環境アドバイザーとしてCOP28に出席。学部時代はパールハーバー国立平和記念館で連邦政府やアメリカ合衆国国立公園局と共に国際平和教育プロジェクトに従事。震災を経験後、米国で自然教育やグローバル教育プログラムに携わり、帰国後は一般社団法人ODYSSEYを設立し環境教育の分野に力を入れている。
一般社団法人ODYSSEY
一般社団法人ODYSSEY(通称:ODYSSEY NATURE JAPAN) は、東松島市の豊かな自然が教えてくれる「生きる力」を次世代を担う子ども達に存分に感じて育ってほしい!という思いから始まった新たな環境教育プログラムです。さとうみのコンセプトを用いた子ども向けプログラムから、実際の自然環境のフィールドで行う学生向け研修型プログラム、そして気候変動やエネルギー問題に特化した企業研修を地元の漁師、研究者、農家が中心となり提供しています。
TOMODACHIイニシアチブについて
東日本大震災後の復興支援から生まれ、教育、文化交流、リーダーシップといったプログラムを通して、日米の次世代のリーダーの育成を目指す米日カウンシルと在日米国大使館が主導する官民パートナーシップで、日本国政府の支援も受けています。日米関係の強化に深く関わり、互いの文化や国を理解し、より協調的で繁栄した安全な世界への貢献と、そうした世界での成功に必要な、世界中で通用する技能と国際的な視点を備えた日米の若いリーダーである「TOMODACHI世代」の育成を目指しています。
詳細は、TOMODACHIイニシアチブのウェブサイト(www.tomodachi.org)をご覧ください。